しばらく大学病院に入院をしていました。そこでは毎日それこそ、四六時中、ラジオを聴いていました。というよりもラジオを聴くしかない状態だったのです。術後はすごく痛むため、頭の下と上に氷が置かれ身動きが取れない状態で、ただひたすらラジオを聴いていました。 前半は呆然とただただ音楽番組を聴いていたのですが、ある程度痛みが取れてからは、むしろラジオを聴くのが楽しみにさえなっていました。 主には、FM仙台を聞いていたのですが、それ以外にもNHK第一、第二を聞きました。 ラジオ小説というのも結構おもしろいことがわかりました。テレビと違い、登場人物が異常に少ないのです。映像が無いというのがラジオの特質というか、不利な点なんですが、これを逆手にとって 話力というか、話術で勝負しているのがいいですね。ラジオ小説は内容は忘れてしまいましたが、すごくわくわくして、次にどうなるんだという興味がそそられました。 音楽番組もそのパーソナリティの個性が番組を盛り立てます。例えば、山下達郎の番組では「ベタな歌特集」をやってました。達郎の音楽オタクぶりが爆発しており楽しめました。 ユーミンの番組も彼女の独特のワールドに誘う語り口です。やはりテレビのように映像がない分、話力が決定的なんです。 もっとおかしかったのは、「世界の美しいリゾート地をめぐる」という番組です。ラジオで美しいリゾート地をめぐるんですよ。いやあ、おもしろい。ところが現地をリポートする人は、言葉だけで、いかにここが美しいかを説明するんです。記憶があいまいですが、ニューカレドニアだったと思います。その海の景色、海岸線、ビュースポット・・・、それらを丹念に説明するのには驚きました。不思議とその美しいリゾート地が目に浮かぶから不思議です。やはり、人間の脳というものは、「想像力」で解釈する部分がとても大きいのではないかと思いました。 さらにすばらしい番組が続きます。なんと「日本の夜景ベスト30」という番組です。あの有名な函館、神戸、長崎はもちろんのこと、甲府・青森・などの夜景を説明するのです。広島の呉は、傾斜がきついため逆に美しさが素晴らしいといってました。この夜景ベスト30も不思議と言葉だけを聴いているのに、その美しさが伝わってくるから不思議です。ぜひとも呉などに行ってみたいと思ったほどです。新しく始まる裁判員制度の話もありましたし、「能の世界」を伝える番組もやってました。なんというか、ラジオっていうのは、映像(絵)がない分、想像力を働かせる世界だなと思いました。落語や浪曲にも通じる世界かもしれません。四六時中ラジオを聴いていたせいか、ラジオの魅力を知ってしまいました。同時に映像で世論操作するテレビの胡散臭さも知ってしまいましたが。痛みが治まってからしばらくぶりにテレビを見ました。やはりというか、どうでもいい「朝青龍問題」に狂憤していたのが印象的でした。
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