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良ちんの『日常を旅するブログ』
土地家屋調査士 斎藤良一が、旅や映画、読書等日常をつれづれなるままに書き綴るブログ
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非理法権天
先日、テレビの鑑定団を見ていたら、画家の小松崎茂の作品が出品されていた。貴重なものであり、その人は20点ばかりの絵を持っていた。
鑑定の結果、本物の小松崎茂の作品であることが確認され高い値段が付けられていた。

その中で最も高い値段が付いた作品が「戦艦大和」の絵であった。
緻密な絵でありとてもリアルであった。しかもそれは戦艦大和の最後の出撃のシーンであり、それも後姿からとらえたシーンであった。そこには、戦艦大和の最後を示す重要なメッセージが込められていたのだ。

どういうことかというと、戦艦大和の最後の作戦は、「天一号作戦」といわれる沖縄を救うための水上特攻作戦であるが、このとき大和は「非理法権天」と漢字で書かれた大きな旗(のぼり)が掲げていたのだ。
この旗が確かにその絵には描かれていた。
私は深い感動と共に、そういう素晴らしい絵を持っている人に軽い嫉妬を感じた。

数年前の映画に「男たちの大和」というものがあったが、あれぐらい嘘っぽい映画も無いだろう。
戦艦大和の天一号作戦の意義や兵士たちの深い思いを知ることもなく、単に兵士たち=被害者、悪いのは政府と軍部といういつもの反戦映画に仕上げていたからだ。
案の定、あの映画の中には、重要なメッセージである「非理法権天」ののぼりもなく、出撃した日に、大勢の兵士たちが甲板に出て
「君が代」斉唱、そのあとに「海ゆかば」を歌い、天皇陛下万歳を叫んでいた事実もすべて隠していた。
その点、昔の新東宝の映画は、しっかりと描かれていたのにだ。

非理法権天とは、もちろん楠正成の残したメッセージである。非は理に勝たず、理は法に勝たず、法は権に勝たず、権は天に勝たず
結局のところ天命に従って突き進む、これこそが真の勝利者であるという意味だろうか。
楠正成といえば、天皇陛下をお守りするために、果敢に戦い奮戦し、そして最後の戦い「湊川の戦い」を戦った偉大な武将である。
敵は百倍の圧倒的な数の中、それでも非理法権天を旗印にして戦い、そして敗れていった。
敗れたけれども、何百年経とうとも天晴れな武将として永遠の命を与えられているのだ。

戦艦大和の最後の作戦、天一号作戦こそ、この「非理法権天」を貫いている思想がある。ここにこそ意味があるのだ。
端的に言ってしまえば、「負けて勝つ」とでも言おうか。
すなわち局部的な戦い、あるいはあの戦争には敗れたけれども、結局その後の世界は、アジア・アフリカの非植民地はすべて独立した。アジアの経済が発展した。人種差別の撤廃がなされた。
すべて日本がこれらを望み、植民者である欧米列強と戦い、日本は傷ついたけれど、結局は勝ち得た意義がそこにある。

有賀幸作2 宮城県護国神社
有賀幸作 有賀幸作艦長の遺書

以前、宮城県護国神社に行ったとき不思議なものを発見した。天一号作戦のときの戦艦大和の艦長である有賀幸作氏の遺書が境内に掲げられていたのだ。
有賀幸作氏は宮城県出身ではないはずなのでどうしてここにあるんだろうと思ったものだ。たぶん関係者が居られるのかもしれない。
そこにも「・・・敵の撃滅に当たり得るは誠に無上の本懐なり」とあり、もとより生還を期せずとかかれてあった。

あるいは有名な臼淵大尉の言葉にこの作戦の意義が述べられている。
「敗れて目覚める。それ以外にどうして日本は救われるか。今目覚めずしていつ救われるか。俺たちはその先導になるのだ。日本の新生にさきがけて散る。まさに本望じゃないか。」

兵士たちの深い思いというものを受け止めるべきではないだろうか。矮小化すべきではないとも思った。

出撃した戦艦大和は、その後九州の東側を南下し沖縄方面に向かった。もちろん敗北は織り込み済みで。死地への旅路を。
全員そのことは知った上で準備を進めていた。
九州を南下するとき、ちょうど国東半島の近くを通ったときは山々に山桜が咲いていた。
それを見た兵士たちは「さようならー」「さようならー」と叫んでいたという。

そして撃沈されたのは、昭和20年の今日、4月7日のことであった。

いざさらば 我はみ国の 山桜 母のみもとに 帰り咲かなむ
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【2010/04/07 21:41】 | 日記 | Author:斎藤良一 E-mail:info@estate-consultant.jp


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