新年明けましておめでとうございます。本年もゆっくりとした日常の旅を書きつづりますので、よろしくお願いいたします。
ところで、お正月の新聞で見た記事ですが、「東京駅改築」というものがありました。東京駅は大正3年に偉大な建築家・辰野金吾博士の設計によってできた日本を代表する建築物ですが、現在の状況は、大東亜戦争時の空爆によってかなり破壊され、かつての秀麗な三階建ては部分的に残存しているだけになっています。この東京駅再築の話はこれまでも何度もあったのですが、それはあくまで超高層ビルにして、どちらかというと「有効利用」による利回り重視といった姿勢でした。しかしこの案は歴史的建造物をまったく理解しない暴挙だとして否決されてきた経緯があります。
今回正式に決定したものは、辰野金吾博士が設計した当時の原型に近い案であり、個人的にはとてもうれしい決定です。この大正時代に作られたレンガ造りの東京駅は、東京のすべてが廃墟となった関東大震災にもびくともせず、戦争時の空爆にも部分的に壊れただけという、美しさだけでなく、構造的にもすぐれた建造物なのです。今から100年も前にこんなすごい建物を建て現在に至るまで、残っていることに感動します。
また、今でこそ開業していませんが、日本で最初のステーションホテルを開業させ、多くの文化人が宿泊するステータスをももっていました。また、皇室専用のプラットホームがあり、正面玄関は花崗岩と漆喰が用いられています。設計者辰野金吾は、この東京駅に一つの理想を追い求めたそうです。「東京駅の赤と白の見事なコントラストの中に、日本という力強い国家像を追い求めた」
大正三年の開業時、大隈重信総理大臣は次のような祝辞を述べています。「この駅はあたかも光線を放射する太陽のようなものだ。あらゆるものの中心となって、光を四方八方に放ってほしい。」私は、超高層ビルによるのでなく、辰野金吾博士の思いが込められた原型に復活することを待ち望んでいます。
私の本業のホームページ:不動産法コンサル・サロン http://www.estate-consultant.jp
|